今話題になっている「LIBOR」についてです。
「LIBOR」とはLondon Inter Bank Offered Rateの略です。
直訳するとロンドン銀行間貸し手金利となります。
「LIBOR」は、ロンドン市場で取引されているユーロ円のレートのことです。
ユーロ円とは国外で取引されている「円」のことを指します。
海外の銀行の口座に置かれている「円」がユーロ円なのです。
そして、海外の銀行が円資金を貸し借りする際の金利が「LIBOR」なのです。
この「LIBOR」は、短期金利の指標にもなっており、個人客が銀行との
資金の貸し借りの条件を決める大きな要素を持っています。
「LIBOR」は、毎日ロンドン市場の銀行間で取引されている「貸し手側」の
レートを英国銀行協会が集計した平均値です。
レファレンスバンクと呼ばれる20行程の銀行の短期金利を集計し、金利の高い
4行と金利の低い4行を除いて、残りの銀行のレートの平均値を出したものです。
「LIBOR」は、誰もが容易に確認出来、透明かつ公平であり、即時性があるため、
デリバティブなどの各種金融取引や、貸出の基準となる短期金利として、
世界中で広く認知されているのです。
その信頼性がある筈の「LIBOR」がルールに則った数値を用いず、
人為的な思惑で動かされていたことが発覚したことは、
市場の信用を歪める大きな事象でした。
アパートローンへの影響にも及んで行くことですから
今後の状況に注目です。
山田 崇