林藤彩弥加

デザイン営業部 宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 第2種電気工事士・消防設備士乙6
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子世代に“残せる”アパート経営とは

「子どもたちに残せる資産をつくりたい」
そんな想いからアパート経営を始める方は少なくありません。

けれども、“残す”というのは単に不動産を相続させることだけではありません。
将来にわたって価値を保ち、安心して引き継げる状態をつくること
本当の意味での「残せるアパート経営」ではないでしょうか。

今回は、子世代に“負担ではなく資産として残せる”アパート経営のポイントをお伝えします。

■ 1. 「築年数」と「立地」だけで判断しない

アパートを長く持ち続けるうえで重要なのは、「立地」と「建物自体の魅力」を両立させることです。

人気エリアであっても、築年数が経てば設備は徐々に時代遅れになり、家賃の下落は避けられません。
一方、駅から多少距離があっても、
間取りやデザインに個性がある物件は築浅物件と競合しにくく、
賃料水準を維持しやすいという特徴があります。

さらに、内装デザインや外観でしっかりと差別化された物件は、検索一覧でも目に留まりやすく、
似たような物件の中で、選ばれる理由をつくれる」 という強みがあります。
結果として、問い合わせ数が安定し、長期の安定稼働につながります。

将来の入居ニーズを見据え、中長期で価値を維持できる設計を取り入れることは、
結果的にお子さま世代への財産となります。

■ 2. 維持・修繕を見据えた設計にする

建物は「建てて終わり」ではありません。
20年、30年と経営を続けるなかで、修繕費の計画を立てておくことが重要です。

特に、外壁材・屋根材・配管設備などは、将来的なメンテナンス性を考慮した選定がポイント。
初期コストを抑えるだけでなく、
トータルで見たときのランニングコストを意識することが、子世代の負担を軽減します。

設計段階からメンテナンスのしやすさや修繕コストを見据えることが、
“持続できる経営”の前提になります。

■ 3. 経営を“仕組み化”しておく

次の世代にアパートを引き継ぐ際、
「運営の仕方がわからない」「どこに相談すればいいかわからない」という声を多く聞きます。

そのためには、信頼できる管理体制を整えておくことが欠かせません。
入居者募集・家賃設定・修繕対応といった日常の運営をしっかりと仕組み化しておくことで、
引き継ぎ後も安定した経営を続けることができます。

また、日々の運営状況や収支を家族と共有しておくことも大切です。
突然の引き継ぎでも困らないように、日頃から”見える化”しておくと、相続後の混乱や経営断絶を防ぐことができます。

■ 4. 相続・贈与も“経営の延長”で考える

「相続」は特別な出来事のように感じますが、アパート経営においては日常の延長線上にあることです。

たとえば、

・資産を分けやすい形で所有しておく
・贈与や法人化のタイミングを早めに検討する
・経営状況を家族で共有しておく

といった準備を進めておくことで、承継時のトラブルや税負担を大きく減らせます。

アパート経営を「家族で受け継ぐ事業」としてとらえ、早めに将来像を描いておくことが、
結果的に安心して残せる資産づくりにつながります。

■ “残す”から“つなぐ”へ

本当に価値あるアパート経営とは、
「建てた本人が得をする」だけでなく、
次の世代が安心して引き継げる仕組みを残すことです。

それは、単なる“資産”ではなく、
家族の未来を支える“事業”としてのアパート経営です。

子どもたちの世代が、安心して受け継ぎ、活かせる。
そんな“つながる資産”をつくることこそ、これからの時代に求められるアパート経営のかたちです。

 

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