利率5%の10年物利付国債を100万円で買ったとします。
年間所持していれば、年に5万円の儲けとなります。
利回りは5%です。
2年後に売ろうとしたところ、95万円でしか売れなかったとします。
つまり価格が下がりました。
<95万円で買った人>
満期まで8年の国債を券面額100万円、券面利率5%の国債を95万円で
買えたということは、利札で5万円、価格差5万円(100万円-95万円)は
1年あたりにすると、6,250円(5万円÷8年)の収入になります。
95万円の投資で1年あたり56,250円(5万円+6,250円)の収入なので、
利回りは、56,250円÷95万円で5.9%へ上がりました。
すなわち、債権において価格の下落は利回りの上昇になります。
<95万円で買った人>がそれから2年後に102万円で売ったとします。
<102万円で買った人>
満期まで6年の国債を券面額100万円、券面利率5%の国債を102万円で
買ったということは、利札で5万円、価格差2万円(100万円-102万円)は
1年あたりにすると、3,333円(2万円÷6年)の損になります。
102万円の投資で1年あたり46,667円(5万円-3,333円)の収入なので、
利回りは、46,667円÷102万円で4.6%へ下がりました。
すなわち、債権の価格が上がると利回りは下がります。
国債が大量発行されるとダブついて利回りは上がり、
投資家にとって人気の金融商品となります。
国債が人気になると、株を売って国債を買う人が増え、
株価が下がるという因果関係もあり、どの投資が今の
トレンドなのか、常に気に掛けるようにしています。
山田 崇